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大学のキャンパスは、学生や教職員だけでなく、来訪者や業者など多くの人が日常的に出入りする開かれた環境です。さらに、複数の講義棟や研究施設、図書館、体育施設、駐車場などが広い敷地内に点在しているため、限られた警備スタッフだけですべてのエリアを常時監視することは簡単ではありません。
そこで、安全なキャンパス環境を維持する手段として注目されているのがAIカメラです。従来の防犯カメラのように映像を記録するだけでなく、不審な行動や侵入、転倒、長時間の滞留などをAIが自動的に検知し、警備スタッフへリアルタイムで通知できます。
さらに、既存の防犯カメラ映像をAI解析できるシステムや、複数のカメラを横断して人物・車両を検索できる仕組みも登場しています。本記事では、大学にAIカメラを導入するメリットや主要機能、実際の活用事例、導入時に確認しておきたいポイントについて解説します。
大学は学生や教職員だけでなく、オープンキャンパスの参加者、地域住民、配送業者などさまざまな人が出入りする施設です。地域へ開放されているキャンパスでは、関係者以外の立ち入りを完全に制限することが難しく、不審者への対策が課題となります。
AIカメラを利用すると、人物の侵入や長時間の滞留、通常とは異なる動きなどを映像から自動的に解析できます。例えば夜間の研究棟や設備エリアなど、立ち入りを制限している場所へ人物が入った場合に、AIが異常を検知して警備室へリアルタイムで通知することが可能です。
警備員がすべてのカメラ映像を常時監視する必要を減らしながら、確認が必要な場所を優先的に把握できるため、広大なキャンパスの防犯体制強化につなげられます。
大学では、不審者への対策だけでなく、学生や教職員の転倒、急な体調不良、学生同士のトラブルなどへの迅速な対応も求められます。
行動認識に対応したAIカメラであれば、映像から人物の姿勢や動きを解析し、転倒や倒れ込み、暴力行為などを検知した際に警備スタッフへ通知できます。
例えば、人通りの少ない廊下で学生が体調不良によって倒れた場合でも、AIによる検知をきっかけに警備員が映像を確認し、必要に応じて現場へ向かうことができます。
実際に東洋大学では、既設の防犯カメラ映像をAIで解析し、転倒や急病人、暴力行為、侵入などを検知・通知するAI警備システムの実証実験が行われています。
大学キャンパスには数十台から数百台規模の防犯カメラが設置されているケースがあります。しかし、カメラを増やしたとしても、それらの映像を人がすべてリアルタイムで確認することには限界があります。
AIカメラやAI映像解析システムを利用すれば、24時間365日映像をAIが解析し、注意が必要な場面だけを警備担当者へ知らせる運用が可能です。
実際に立命館大学では、キャンパス内に200台以上設置された防犯カメラを人の目だけで確認することが課題となっていました。AI警備システムを導入することで、映像監視をAIで支援し、警備体制の効率化を進めています。
警備スタッフはカメラ映像を見続けるのではなく、AIが検知した場面を中心に確認できるため、少人数でも広範囲を効率的に管理しやすくなります。
参照元:アジラ:立命館大学におけるAI警備システム導入事例
大学には、研究施設や実験室、サーバールーム、設備スペースなど、学生や一般来訪者の立ち入りを制限する必要がある場所があります。
AIカメラでは、監視したいエリアや境界線をあらかじめ設定し、人物が対象エリアへ侵入した場合や、一定時間以上その場所に滞留した場合に自動検知することができます。
例えば夜間に閉鎖された講義棟へ人物が立ち入った場合や、通常は人が滞在しない場所で長時間うろついている人物を確認した場合に、警備室へアラートを通知できます。
警備スタッフがキャンパス全体を定期巡回する方法と組み合わせることで、必要な場所を重点的に確認でき、巡回業務の効率化にもつながります。
顔認証機能を備えたAIカメラシステムでは、あらかじめ登録した人物の顔特徴データとカメラ映像を照合し、特定人物を検知することができます。
例えばアクセス管理システムと連携し、登録済みの教職員や研究関係者であるかを確認することで、重要施設への入退室管理を効率化できます。また、セキュリティ上確認が必要な人物をウォッチリストへ登録し、該当する可能性のある人物を検知した際に担当者へ通知できるシステムもあります。
ただし、顔認証は個人を識別するための顔特徴データを扱う機能であるため、導入目的や対象範囲を明確にしたうえで慎重に運用する必要があります。
単純に「大学関係者以外をすべて識別する」といった運用ではなく、入退室管理など必要な用途に限定し、学生や教職員へ利用目的を適切に周知することが重要です。
AIカメラは防犯だけでなく、大学施設の利用状況を把握する用途にも活用できます。
カメラ映像から人物を検出し、エリア内の人数や移動方向を分析することで、食堂や図書館、学生ラウンジ、講義棟などの混雑状況をリアルタイムで可視化できます。
例えば昼休みに特定の食堂へ学生が集中していることが分かれば、比較的空いている施設をデジタルサイネージや学内アプリで案内するといった運用も可能です。
さらに、時間帯ごとの人流データを蓄積すれば、施設配置の見直しやイベント開催時の警備員配置、講義棟の利用計画など、大学運営の改善にも活用できます。
立命館大学では、キャンパスDXの一環としてAI警備システム「AI Security asilla」を導入しています。
導入前にはキャンパス内に200台以上の防犯カメラが設置されていましたが、そのすべてを人がリアルタイムでモニタリングすることが難しいという課題がありました。
例えば200台の映像を1台あたり1秒確認したとしても、一巡するまでに200秒かかります。警備担当者がモニターへ張り付き続ける方法では負担が大きく、異常をリアルタイムに発見できない可能性もありました。
そこで既設のカメラ映像をAIで解析するシステムを導入。AIが異常の可能性がある場面を検知して警備担当者へ知らせることで、映像監視の効率化とキャンパスの安全性向上につなげています。
既存の防犯カメラを活用できるため、すべてのカメラを新しいAIカメラへ交換するのではなく、現在の設備を活かしながらキャンパスDXを進めている点も特徴です。
参照元:アジラ:人とAIの連携で100%の安全を確保する。キャンパスDXを推進する立命館大学様の導入事例
大阪大学では、箕面キャンパスにAI警備システムを導入しています。
箕面キャンパスは大学関係者だけでなく地域住民にも開かれた「グローバルキャンパス」であり、不特定多数の人が出入りします。一方、館内には多くの防犯カメラが設置されているものの、すべての映像を人がリアルタイムで目視確認することが難しいという課題がありました。
そこで2024年10月からAI警備システムを試験的に導入し、2025年に本格導入。AIが映像を解析し、長時間の滞留や不審な動きなどをリアルタイムで検知して警備担当者へ知らせます。
人の出入りを過度に制限するのではなく、地域へ開かれたキャンパスという特徴を維持しながらAIで安全管理をサポートしている事例です。
今後は人流測定などへの活用も期待されており、防犯だけでなくキャンパス運営の高度化にもつながる取り組みとなっています。
参照元:大阪大学:箕面キャンパスにAI警備システムを本格導入
東洋大学では、白山キャンパス8号館において、次世代AI警備システム「AI Security asilla」を活用した実証実験を実施しています。
実証実験では、既設防犯カメラの映像をAIの行動認識技術で解析し、転倒や急病人、暴力行為、侵入などの事件・事故を検知して警備スタッフへ通知する仕組みを検証しました。
人がカメラ映像を見続けるのではなく、AIが注意すべき状況を検知し、それを受けて警備員が迅速に対応する体制の実現を目指した取り組みです。
なお、この実証実験では顔認証は行わないことも明示されており、取得・解析した画像データについても実証実験および事後検証以外の目的では利用しないとしています。
AIカメラによる安全性向上と、学生・教職員のプライバシーへの配慮を両立しながら導入効果を検証している事例と言えるでしょう。
参照元:東洋大学:白山キャンパス8号館における警備システムの実証実験について
大学にはすでに多数の防犯カメラが設置されているケースが少なくありません。AIカメラを導入するために数百台もの既存カメラをすべて交換すると、機器費用だけでなく配線や設置工事にも大きなコストがかかります。
そのため、導入時には既存カメラの映像をAI解析できるサーバーやエッジデバイス、映像管理システムへ接続できるかを確認しましょう。
実際に立命館大学や大阪大学、東洋大学で採用・検証されたAI警備システムでも、既設の防犯カメラ映像をAI解析する仕組みが活用されています。
既存設備を活かしながら必要なエリアから段階的にAI化できれば、初期コストを抑えつつ、導入効果を確認しながら対象範囲を広げることもできます。
大学では、学生や教職員が日常的に長時間過ごすため、AIカメラを導入する際にはプライバシーへの十分な配慮が必要です。
防犯カメラに記録された映像から本人を識別できる場合、その映像は個人情報に該当します。また、顔認証システムによって顔特徴データを利用する場合には、単に「防犯目的」とするだけでなく、顔識別機能を利用していることまで含めて利用目的を明確にする必要があります。
そのため、撮影・解析の目的、映像を確認できる担当者、保存期間、アクセス権限、第三者への提供条件、不要となったデータの削除方法などを事前にルール化しておくことが重要です。
カメラの存在を学生や来訪者が認識しにくい場所では、AIカメラや防犯カメラが作動していることを掲示するなど、適切な周知も検討しましょう。
参照元:個人情報保護委員会:「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A

正門や講義棟、研究施設、中庭、駐車場などが広範囲に点在する大学キャンパスでは、多数の防犯カメラを設置していても、トラブル発生時に対象となる人物や車両を映像から探し出す作業に時間がかかることがあります。
そこで注目したいのが、高度なAI映像解析機能を備えた「AVIGILON(アビジロン)」です。AVIGILONでは、人物や車両の外観的な特徴を手がかりとして、複数のカメラや時間帯を対象に録画映像を横断して検索できます。
不審者の侵入や盗難などのトラブルが起きた場合でも、大量の録画映像を一台ずつ目視確認する必要を減らし、警備担当者が対象となる映像へスピーディーにたどり着くことをサポートします。
例えば、「青い上着を着た不審者が正門から入った」という情報が警備室へ入った場合を考えてみましょう。
通常の防犯カメラでは、正門の映像から対象者を発見したあと、どちらへ移動したのかを確認し、次に映っている可能性があるカメラを警備スタッフ自身が探さなければなりません。
AVIGILONの映像検索では、性別や上着・下衣の色など人物の外観的な特徴を条件として検索できます。また、車両についても種類や色などの特徴から絞り込むことが可能です。
そのため、不審者の捜索だけでなく、盗難などのトラブルに関係した人物や、キャンパス内で確認したい車両を大量の録画データから効率的に探すことができます。
人が何時間分もの録画映像を最初から確認する作業を減らせるため、複数の校舎を持つ大規模キャンパスほど活用メリットが大きくなります。
大学キャンパスで人物を追跡する場合、一つのカメラだけで対象者の移動をすべて確認できるわけではありません。
例えば、対象者が正門から入り、講義棟へ移動したあと中庭を通り、別の研究棟へ向かえば、対象者を映すカメラは次々と変わります。
カメラ単位でしか映像を検索できないシステムでは、対象者が画角から見切れるたびに、警備スタッフが「次にどのカメラへ映ったのか」を推測しながら探さなければなりません。
AVIGILONでは、複数のカメラや時間帯を対象として人物・車両の映像を横断検索できるため、正門から講義棟、中庭、別の建物へと移動した対象者の映像を時系列で確認しやすくなります。
対象者が一度死角へ入った場合でも、その後別のカメラへ映った候補を検索できるため、最後に確認された場所や移動方向をスムーズに把握できます。
大学の警備では、日中の不審者対策だけでなく、夜間の研究施設や講義棟、駐車場、管理区域なども監視する必要があります。
AVIGILONでは映像検索に加えて、人物や車両の検知、ライン越えや徘徊などのAI映像解析機能を活用できます。
例えば夜間に立ち入り禁止エリアへ人物が侵入した場合、AIによる検知をきっかけとして警備担当者が現場映像を確認し、必要に応じて近くの警備員へ対応を指示できます。
さらに、その人物が別のエリアへ移動した場合にも、複数カメラを対象とした映像検索によってその後の足取りを確認しやすくなります。
警備員が広大なキャンパスを無目的に巡回し続けるのではなく、AIが注意すべき場所を知らせ、人が必要な場所へ対応に向かう体制を構築することで、少人数でもキャンパス全体の安全管理と警備業務の効率化を両立できます。
広大なキャンパス全体の安全と
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学生や教職員だけでなく、多くの来訪者が出入りする大学では、不審者対策や事故・体調不良への対応、夜間の施設管理など幅広い安全管理が求められます。一方、広大なキャンパスを限られた警備スタッフだけで常時監視することには限界があります。
AIカメラを活用することで、不審な行動や侵入、転倒、長時間の滞留などを自動的に検知し、警備スタッフが必要な場面へ迅速に対応できる体制を構築できます。また、既存の防犯カメラを活用できるシステムであれば、設備投資を抑えながらAIによる監視を導入することも可能です。
特に大規模な大学では、リアルタイムの異常検知だけでなく、トラブル発生後に必要な映像をすぐに探せるかも重要です。複数カメラを横断して人物や車両を検索できれば、対象者が校舎を移動した場合でも足取りを確認しやすくなり、初動対応や事後検証にかかる警備スタッフの負担軽減につながります。
大学へAIカメラを導入する際は、既存カメラとの連携性、AIによる検知機能、映像検索機能、プライバシー保護などを比較し、キャンパスの規模や警備体制に適した製品を選びましょう。
AIカメラは、検知したい対象や設置場所によって適した製品が変わります。当サイトでは「防犯・犯罪検知」「店舗分析」「不良品分別」など、目的ごとに強みを持つおすすめのAIカメラを紹介しています。AIカメラを導入する際の比較・検討にぜひお役立てください。
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