公開日: |更新日:
このページではAIカメラの活用事例のうち、「除雪」というシーンに焦点をあてて紹介・解説していきます。AIカメラ導入のメリットについても解説しますので、ぜひチェックして参考にしてください。
大雪時における最大の問題としていわゆる「立往生」の問題が挙げられます。雪のせいで動けなくなった車が渋滞を引き起こし、渋滞につかまった車がまた雪に見舞われ立往生する…というような悪循環により深刻な交通障害を引き起こす恐れがあります。
AIを除雪に活用することができると、どういった場所で交通障害が発生するのか、どう対応すればその交通障害を未然に防ぐことができるのかなどを精度高く予想することができるようになります。
2021年から国土交通省では道路の監視カメラにおける画像解析を行うクラウドシステムにAIを活用する取り組みを行っています。車両の速度データなどを収集・分析することで、立往生が起こりそうな場所を予測できるようになります。
雪による影響としてどういった場所で立往生が発生するかどうかを予測できれば、除雪車の手配を迅速に行えるようになり、結果として被害が大きくなることを食い止められるようになるでしょう。
除雪業者や自治体の道路管理担当者にとって最大の悩みとなっているのが、深夜や早朝の「除雪車の出動タイミングの見極め」です。道路や駐車場に設置したAIカメラが、ポールなどの目印や路面状況を画像解析し、現在の「積雪量(何cm積もっているか)」をリアルタイムで自動計測する仕組みが注目されています。
あらかじめ設定した基準値(例:積雪10cmなど)を超えた際に管理者へ自動でアラート通知を行うことで、深夜や早朝の不要な現場確認(パトロール)を完全になくすことができます。これにより、最適なタイミングでの迅速な除雪車手配が可能となり、業務の劇的な効率化と実務的なコスト削減を実現します。
AIの活用方法としては「AIの情報を人間が活用する」のほかに「AIそのものが自律的に稼働する」というものがあります。除雪車の事例はこの後者の活用方法を取り入れられていて、自律走行できる除雪車の実証実験も実際に行われています。
準天頂衛星の高精度位置情報を活用した取り組みとなっていて、道路に合わせて除雪車による正確な走行を目指して取り組みが進められています。そのほかにも道路外へ雪を飛ばすような操作の自動化にも取り組んでいます。
除雪作業にAIを活用できるようになると、これまで人力で行っていた雪かきの負担を多く減らすことができるようになります。公共施設や商業施設などにおいてはブルドーザーによる除雪作業を行うことがありますが、これらはコスト面での課題を指摘されています。
たとえば「AIロードヒーティングオプティマイザー」のようなロードヒーティングを行うAIシステムの導入などができると、除雪の最適化を行うことができるようになるため、人間の手間をかけなくてよくなります。
AIカメラは降雪そのものの検知だけでなく、重大なスリップ事故に直結する「路面の凍結状態」の対策にも効果的です。カメラが路面の水分量や光の反射パターンを解析し、肉眼では濡れているだけに見える危険な「ブラックアイスバーン」などの凍結状態を高精度に自動検知します。
この検知データに基づき、危険箇所への凍結防止剤の散布指示を迅速に行ったり、ロードヒーティング(消雪パイプや融雪装置)を必要な時だけピンポイントで自動稼働(オン・オフ)させる自動制御を可能にします。これにより、安全性を高めると同時に、無駄なエネルギーコストの削減に直結するメリットをもたらします。
これまでは人間が判断をしシステムが実行するという形でさまざまなシステム運用が行われてきましたが、AIを活用することでシステムに判断を任せることができるケースもあります。雪が降り積もればボイラーをオンにして、溶ければオフにする…といったように、これまで人間の判断が必要だったプロセスもすべて自動化できる可能性があります。
融雪システム・装置そのものはこれまでも存在していましたが、路面の雪の有無を判断することなどはこれまでできませんでした。センサーなどにより「雪が降っている」と検出されれば機械が動いてしまうので、余分なエネルギーロスが大きな課題の一つとなっていました。
しかしAIで路面の積雪状況を画像認識することで、ボイラーのオン・オフを適切に行い、コスト的にも環境的にも有利な状況にできます。
近年、AIという技術が登場・急成長してきていて、これを駆使することでさまざまな業務や作業を機械に置き換えられるようになり、今後世の中を動かすキーテクノロジーの一つであることは間違いありません。
日本においては、地方から労働力が都市に集中している状況も踏まえると、降雪の多い地域では、このページで取り上げた「除雪」も大きな課題になってきます。「人間の手を極力減らせる仕組み」を念頭に技術活用を検討しましょう。
猛吹雪や氷点下となる雪国特有の過酷な気象環境下において、AI画像解析を安定して継続するためには、ハードウェアの物理的な対策が最優先されます。降りしきる雪がレンズ前面に付着して視界が完全に遮られたり、カメラ本体が結露・凍結して正常な画像認識ができなくなったりするのを防ぐ必要があるためです。
そのため、付着した雪や氷を熱で溶かす「レンズヒーター内蔵」のカメラや、遠隔操作で物理的に雪や水滴を綺麗に拭き取れる「ワイパー機能」を搭載した寒冷地仕様のAIカメラを選ぶことが、視界不良による検知エラーを防ぐための重要なポイントです。
豪雪地帯の屋外インフラとして確実に機能させるためには、一般的な屋外カメラを陸駕するタフなスペックが求められます。
一般的な屋外用防犯カメラ(-10℃程度まで対応など)では、真冬の厳しい寒冷地においてシステムの凍結や突然のシャットダウンを引き起こす危険性があります。そのため、「-30℃〜-40℃」の極寒環境下でも正常に動作する設計であり、かつ吹雪や氷雪の重みに耐えられる「IP66以上」の高い防塵・防水性能を備えたヘビーデューティー仕様の製品選定が必須となります。
大雪や着氷によって有線通信ケーブルが切断されるリスクや、そもそも有線LANやWi-Fi環境が届かない山間部の峠道、豪雪地帯の道路上を想定し、カメラ単体で通信可能なSIM内蔵(LTE/4G回線対応)モデルを選定しましょう。インフラが遮断されがちな大雪時でも、遠隔の管理室へリアルタイムに解析データを送信し続けるための必須要件となります。
除雪対策におけるAIカメラの導入は、従来のパトロール員や人間の目視・判断に頼っていた運用を劇的に変革し、地域の冬の安全を守る強力なソリューションです。カメラ映像からの「積雪深の自動検知」による出動判断や、ブラックアイスバーンなどの「路面凍結検知」と連動した融雪装置の自動制御、さらには自律走行除雪車との連携まで、人間の手間とエネルギーコストの双方を大幅に削減するメリットをもたらします。
導入を検討する際は、雪国ならではの過酷な気候に耐えうる「レンズヒーターやワイパー機能」、極寒環境でもシャットダウンしない「マイナス数十度対応の耐寒性能」、そして通信途絶を防ぐ「SIM内蔵による独立した通信網」といった厳しい基準をしっかりとクリアしたAIカメラを選定し、無駄のないスマートな除雪体制を確立していきましょう。
目的にあった強みを持つ
AIカメラ3選
AIカメラは、搭載されている機能によって得意分野が異なります。導入目的の中でも需要の高い「店舗分析」「防犯・犯罪検知」「不良品分別」に対して強みを持つAIカメラをご紹介します。
探したい映像を数秒で特定
少人数で負担をかけずに
異常を見逃さない体制を築きたい
来店客数と買上率を正確に把握し
感覚に頼らない店舗運営で
売上アップを狙いたい
人手をかけずに不良品を即分別
システム連携で、
ムダなくスムーズに流したい