新型コロナウイルスの影響で来店者数が大きく落ち込んだ百貨店では、購買率を高める上で「買っていないお客様」のデータをどのように捉えるかが課題でした。
商品を購入した場合は会員カードの情報やPOSデータで購買行動を分析できますが、いわゆる「通過客」のデータはほとんどなかったため、AIカメラを導入し来店者の分析を行いました。
年代や性別などのデモグラフィック情報を集めたところ、高年層が中心ではなく、20~30代と、若い世代のお客様も来店していることがわかりました。 その世代は購買に繋がっておらず、データとして捉えられていなかったことがAIカメラの導入によって発見できました。
その後は通路を広くし、ベビーカーを押して歩きやすいようにしたり、物産展にイートインコーナーを設けたり、複数ある入り口ごとの人の出入りを分析し効果的なレイアウトを展開するなど、経験や勘に頼らず客観的なデータを基に施策を実施することができています。
参照元:TECHBLITZ:https://techblitz.com/sogo-seibu-idein/
百貨店Dではコロナ感染拡大の長期化により、来店客のマスク着用チェックに専属スタッフを配置していましたが、人件費がかかる上にスタッフ自身が疲弊してしまうためデジタル化を検討した結果、AIカメラ導入に至りました。
デジタルサイネージに組み込みましたが当初は気づかれにくくメーカーと相談して表示方法を工夫しました。何度も調整を重ねたおかげで様々なマスクを判別する機能も向上しコロナ感染対策として役立っています。
参照元:AWL公式ページ:https://awl.co.jp/cases/daimaru-sapporo/
生鮮食品も取り扱うホームセンター(スーパーセンター)を運営するM社ではAIカメラは初めての試みでしたが、現在はほとんどの店舗で導入されています。顧客が商品を探す行動を検知しスタッフに通知されCS向上につながるからです。
その仕組みはもちろん防犯面でも役立っていますが、防犯カメラとして万引き犯を捕まえることよりもスタッフからの声がけの頻度が上がったため、万引きがしにくいお店にすることができた効果の方が大きくなりました。
参照元:NTT東日本公式ページ:https://business.ntt-east.co.jp/service/ai-guardman/case/watahan.html
駅構内や住宅地に店舗展開する某コンビニでは、これまでも長い間万引き対策に取り組んでいましたが、抜本的な解決は難しいのではないかと考えていました。そこにAIカメラがあることを紹介されお試しで運用をスタートしました。
導入後は1ヶ月に11件もの万引き行動を検知。常習者と思われる人物は来店時に警察を呼び、現行犯逮捕にもつながりました。またロス額が大幅に改善され、映像を巻き戻して確認するといった防犯業務の負担も軽減しました。
参照元:VAAK公式ページhttps://f.hubspotusercontent30.net/hubfs/9059087/VAAKEYE%20店舗DX導入事例(CVS).pdf)
商業施設にもさまざまありますが、規模が大きくなればなるほど店内の管理も複雑になり顧客状況の把握も難しくなっていきます。来店客数や混雑する時間帯などの把握は、スタッフの感覚や記憶だけでは情報として不十分です。
AIカメラを導入すると来店数のカウントや属性の把握を自動的に行うことができますし、混雑度はもちろんどのコーナーに顧客が集中しやすいなどの動きも検知。スタッフが接客を行っている間にマーケティングデータが蓄積されます。
商業施設の現場ではアルバイトやパート採用も多く、勤怠管理においては人員の入れ替わりも多く発生するため間接部門の業務負担も大きくなります。タイムカード管理では追いつかなくなるためデジタル化が求められます。
AIカメラの顔認証による勤怠・入退出管理ならIDカードを作成して持たせる必要もなく、本人確認が確実にできます。人事・給与システムとの連携性も高いので、デジタル化をスムーズに進めることができるメリットもあります。
物品販売をメインとする商業施設では万引きや盗難リスクは常につきまといます。対策を強化するには警備会社と契約して万引きGメンを配置する、数多くの防犯カメラ設置などコストはかさむ一方です。
もちろん防犯対策は必要ですし安心をもたらしますが、できるだけスリムにして効率よく行うにはAIカメラが適しています。人を雇わなくても怪しい動きを察知できますし、通報までの流れを自動化できるメリットがあるからです。
AIカメラは映像を映し出すだけでなく、その内容を分析しデータを蓄積することができます。商業施設でこれまで人が行っていた考える部分を任せることができますが、何をさせるかは人が決めなければなりません。そのためにはAIカメラの導入目的を明確にし、課題解決につながる機能が搭載されているか見極めることが重要です。
世の中のAIカメラは、大きく分けて「マーケティング」「入退室管理」「防犯」で分けられています。AIカメラを導入するなら目的に応じて選びましょう。
当サイトでは、導入する目的に応じておすすめのAIカメラを紹介しています。 ぜひ、AIカメラを導入する際の参考にしてください。
費用で比較!おすすめエッジAIカメラ
施設などの稼働状況や混雑状況を解析できるメバル。
設置場所にいる人々の性別や年齢などの属性データも収集でき、分析・マーケティングやコスト削減に応用できるのが魅力です。導入実績も充実しています。
初期費用 | 66,000円 |
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月額費用 | 5,500円/台 |
用途の異なるいくつものAIカメラを展開するAWL。
体温検知やマスク検知といった、感染症対策向けの機能が魅力です。またデジタルサイネージと連携した機能も充実。データを収集し、広告効果を高めることができます。
初期費用 | 77,000円〜 715,000円 |
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月額費用 | 4,400円/台 |
※設置費用別
通信回線やクラウドなどを含めたパッケージで、一括で導入できる、KDDIのAIカメラ。カメラ内部でAI解析を行うため、サーバーの運用やデータの保管などのコストが抑えられます。人物の属性データなどが検知可能です。
初期費用 | 11,000円+デバイス料金個別相談 |
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月額費用 | 9,900円~ |
※設置費用別
選定条件:
2024年1月時点で当サイトにて紹介しているAIカメラのうち、HPに初期費用と月額費用の記載があるエッジAIカメラとして、「メバル」「AWL」「KDDI IoTクラウド Standard エッジAIカメラ」を選出しました。