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AIカメラの導入を検討する際、多くの企業が気にするのが「配線工事にどれだけの費用と期間がかかるか」という点です。特に広い敷地や複数の拠点を持つ製造業・物流業・インフラ関連の企業では、全拠点に配線工事を行うとなると、コストも工期も無視できない負担になります。
結論から言うと、AIカメラには「工事不要」で導入できる方式が存在します。ただし、方式によって「何が不要で、何が必要なのか」が異なるため、内容を正しく理解しないまま導入すると、想定外の追加費用や工期が発生することもあります。本記事では、工事不要でAIカメラを導入する方法と、事前に確認しておきたい注意点を解説します。
一口に「工事不要」といっても、その内容はカメラの通信方式によって異なります。ここでは代表的な3つの方式を紹介します。
施設内に既存の無線LAN環境がある場合、その電波を利用してカメラとネットワークを接続する方式です。LANケーブルを新たに敷設する配線工事が不要なため、天井や壁への配線ルートが確保しにくい既存施設や、レイアウト変更が多い現場に向いています。
一方で、電波の届く範囲や障害物の有無によって通信が不安定になりやすい点はデメリットです。設置場所と無線ルーターの位置関係を事前に確認しておく必要があります。
通信モジュールをカメラ本体に内蔵し、携帯電話回線(LTEなど)を使って映像データを送信する方式です。有線・無線を問わずインターネット回線そのものが整っていない場所でも、電源さえ確保できればカメラ単体で稼働できるのが最大の特徴です。
固定回線の敷設が難しい建設現場、農地、広大な駐車場、山間部の設備など、通信インフラが未整備なエリアでの活用に適しています。ただし、大容量の映像データを常時アップロードし続けるため、一般的なスマートフォン向けのデータ定額プランでは通信制限にかかりやすく、映像送信に適した通信プランを選定する必要があります。
すでに設置されているアナログカメラやIPカメラに、AI解析機能を追加できる専用機器(エンコーダー)を組み合わせる方式です。カメラ本体や既存の配線をそのまま活用できるため、カメラの総入れ替えや大規模な配線の引き直し工事が発生しません。
老朽化したアナログシステムを一新したいものの、全台の入れ替え予算までは確保できないという企業にとって、現実的な選択肢の一つとなっています。
既存カメラのAI化とは?
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| 項目 | 有線LAN | 無線LAN | モバイル回線 |
|---|---|---|---|
| 通信安定性 | 高い | 障害物やノイズの影響を受けやすい | 電波状況に依存 |
| LAN配線工事 | 必要 | 不要 | 不要 |
| PoE給電対応 | 可能 | 非対応 | 非対応 |
| 適した環境 | オフィス・工場など固定設置 | 配線が困難な既存施設 | 固定回線がない屋外現場 |
※無線LANやモバイル回線は通信用の配線こそ不要ですが、カメラを稼働させるための電源確保(電源配線工事など)は別途必要になるケースがある点に注意してください。
「工事不要」という言葉だけで判断すると、導入後に想定外の作業が発生することがあります。契約前に以下の点を確認しておきましょう。
工事が不要になるのは、あくまで通信用の配線に関する部分です。カメラを稼働させるための電源そのものは別途確保する必要があり、コンセントが近くにない場所では電源配線工事や、ソーラーパネル・バッテリーでの稼働など代替手段の検討が必要になります。
AIカメラは映像データを継続的に送信するため、想定以上の通信容量を必要とします。特にモバイル回線を利用する場合、月間のデータ通信量が1台あたり100GB〜200GB以上に達することもあり、通信が不安定だと録画の欠落や監視の遅延につながります。導入前に、カメラの映像品質や台数から必要な通信量を見積もっておくことが重要です。
屋外や粉塵・振動の多い環境に設置する場合は、カメラ自体の防水・防塵性能(IP規格)が設置環境に適しているかを確認する必要があります。工事の有無とは別に、機器選定時に見落としやすいポイントです。
製造業・物流業・インフラ関連の企業は、次のような特有の課題を抱えていることが少なくありません。
こうした環境では、全拠点・全エリアに配線工事を行うこと自体が大きなコストと時間の負担になります。工事不要の方式を選択できれば、拠点ごとに導入スケジュールを分散させたり、必要なエリアから段階的に展開したりすることも可能になり、拡張時の柔軟性が高まります。
導入を検討する際は、以下の項目を事前に整理しておくとミスマッチを防げます。
AIカメラは、無線LAN型・モバイル回線型・既存カメラのAI化型という3つの方式によって、配線工事を伴わずに導入することが可能です。ただし「工事不要」が意味する範囲は方式ごとに異なり、電源確保や通信環境の整備など、配線工事以外に必要な準備が残っている場合もあります。
自社の設置環境や目的に照らして、どの方式が最適かを見極めることが、導入後のトラブルを避ける第一歩です。
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