ここではAIカメラの導入を検討している方が、知っておくと役に立つ情報や疑問に感じやすい点をピックアップして基礎知識としてまとめました。
AIカメラは通常のカメラとは異なりAI技術を使って映像を分析し、リアルタイムに情報を提供したりデータとして蓄積したりできるカメラです。単体として機能するだけでなく他のシステムと連携することでも力を発揮します。
代表的な機能として人数カウント、ユニークカウント(個体識別)、年齢性別推定、通行量の計測、動線分析、オブジェクト(物体)検出、姿勢検出、顔検出、物体の領域を区別するセグメンテーションなどがあります。
AIカメラに関する費用は導入時にかかる初期費用と導入後も継続的にかかる月額費用に分かれます。初期費用にはハードウェア(機器代金)以外に工事費やシステム設定費用、契約事務手数料などがあります。
月額利用料は主にサービス料でカメラ1台ごとに料金が発生することもあります。AIカメラは活用次第でさまざまな分析や情報取得が可能なので、基本利用料の他に人数カウントや属性分析などオプションが設定されることもあります。
メリットは、マーケティング・分析における売上向上や省人化によるコスト削減、混雑回避があります。入退室・勤怠管理では他システムとの連携で工数削減、社員の管理強化、防犯上は従業員の安全確保や万引防止などです。
AIカメラは活用できる範囲が広いだけに、どう運用するか注意が必要です。導入の目的が明確でないとコストがかかるだけ。事前に機能や何ができるようになるかなど確認した上で選ぶことが大切です。
AIカメラは経済産業省が中心となって行っているIT導入補助金の対象に含まれます。デジタル化基盤導入枠の複数社連携IT導入類型の消費動向等分析経費のハードウェアとして明記されています。
主に中小企業や小規模事業者を対象にITツール導入の際に活用できる補助金制度なので、大企業向きではありません。制度として受付開始をしてから1次、2次、3次と同じ年度内に3回の締切があります。
エッジAIカメラとは端末(カメラ)側にAI処理機能を持たせているAIカメラのことです。カメラ側で処理を行うのでタイムラグがない、長期的にはコスト削減になる、セキュリティ面で安心といった特徴があります。
クラウドAIカメラとはカメラからアップロードされたデータをクラウド側でAI処理するものです。大量データのやり取りで時間がかかりがちですが、複雑で大規模な処理にも対応。お試し的に利用しやすい面があります。
【用途別】AIカメラ解説
AIカメラのできることは種類による違いがあり、大きく分けると「分析・マーケティング」「従業員管理」「防犯対策」の3つに商品分類されます。まずはそれぞれにどのような機能があり、どのような役割を果たすのか知りましょう。
主に店舗や街などの人流データ収集や行動分析に使用されます。来店者数のカウントや性別・年齢分析、導線・購入分析など、顧客の状況を把握することで店舗運営に活用します。
主にスタッフの管理目的のために使用されています。入退室管理、勤怠管理、情報漏防止、横領・盗難の監視など、従業員の移動を把握することに役立ちます。
万引きや暴力などの防犯を目的として利用されています。顔認証および怪しい動きなどを察知し、事件・事故の発見、不審者検知、不審者通知、万引きの抑止につなげます。
選定条件:
2022年4月20日、Google検索した上位26社のうち、「分析・マーケティング」市場で最も価格が安い「メバル」、「従業員管理」市場で最も外部システムと連携できる「SECURE」、「防犯対策」市場で最も導入事例が多い「VAAKEYE」として選出しました。