水難事故を防ぐために監視員の目による監視がおこなわれていますが、どうしても目が行き届かない部分が出てきてしまいます。監視員の目の届かない部分を補うために、AIカメラを活用し事故の防止や迅速な救助に繋げていく技術が開発されています。
こちらの記事では、水難事故の防止や救助に関してAIを導入した事例や、水難事故を防止するためのAIカメラ導入のポイントについてまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
岸から沖に向かい流れる海水である「離岸流」による水難事故を防ぐため、AIが活用されています。こちらの事例では、海岸にWebカメラを設置し、そのカメラで撮影された画像をAIがリアルタイムで解析することで離岸流の発生を自動検知し、海岸利用者のスマートフォンに通知できます。
さらに、もし離岸流エリアに人が流された場合には、ライフセーバーのスマートウォッチに救助を要請します。また、オフショア(沖に向かって吹く風)が発生した場合にも、海岸利用者のスマートフォンに通知し、注意喚起をおこないます。
参照元:LIFESAVING SITE:https://ls.jla-lifesaving.or.jp/accident-prevention/mimamori-system/
プールで溺れる事故を防止するために、AIカメラが活用されています。このAIカメラには、「水面を叩く動作」や「はしごを上るような動作」「ビート板がひっくり返る」など、10項目の人が溺れる前の特徴的な動きについて学習させています。プールで泳ぐ子どもたちの動きをリアルタイムで解析します。
溺れるおそれを検知した場合には、監視員のスマートウォッチに自動通知され、救助を迅速におこなうことができます。
参照元:MBC南日本放送:https://newsdig.tbs.co.jp/articles/mbc/1169119?display=1
顔認証とAIを活用することによって、プールで溺れた人を検知するシステムの開発も行われています。
このシステムでは、プールの入り口に顔認証端末を設置します。この端末にて利用者を把握し、プールに設置した防犯カメラとAIが一定時間顔を検知できない利用者が発生した場合には、監視員などに通知します。このようなシステムで、利用者が不安を抱かずにプールを楽しめる環境づくりを目指しています。
参照元:ダイワ通信株式会社:https://ssl4.eir-parts.net/doc/7116/tdnet/2329956/00.pdf
AIカメラを活用することで、水難事故の防止につなげられます。上記でご紹介している通り、水難事故が発生しやすい状況を検知して注意を促したり、事故が発生しそうな状況を検知して通知することができるので、事故が起こりそうな状況をあらかじめ知ることができ、見落とし防止にもつながります。
ライフセーバーや監視員に通知を行うシステムもあるほか、利用者に「事故が発生しやすい状況である」ことを伝えられるシステムもあります。このようなシステムの場合、利用者に直接注意喚起ができ事故の防止につなげられます。
AIカメラを導入すると、早期の救助につなげることもできるようになります。AIカメラが事故につながりそうな状況を検出し通知をおこなえるので、事故が発生した場合にも早い段階で救助を開始できる可能性を高められます。
プールでも海岸でも、水難事故を防ぐには監視員の存在が重要です。しかし、人件費の高騰などにより監視員を確保が難しいケースもあります。監視員が足りない場合には、どうしても目が行き届かない部分が出てくるので事故を防ぐことが難しくなります。
このような場合、AIカメラの導入で監視員の補助的な役割を持たせることができるので、人員不足の解消に繋げられます。
こちらの記事では、プールや海岸における水難事故を防止するためのAIカメラについてご紹介してきました。水難事故を防止するには、「万が一事故が発生した場合に迅速に通知が行える」ことに加えて、「水難事故が発生しそうな状況を通知して注意を喚起する」機能も重要です。そのため、AIカメラに搭載されている機能を十分に確認して導入すること必要です。
本サイトでは、導入する目的に合わせたおすすめのAIカメラを紹介していますので、AIカメラを導入する際の参考にしてください。
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