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機密情報や重要なITインフラが集積するデータセンターにおいて、ISMSやPCI DSSなどの厳格なセキュリティ基準を遵守しつつ、広大な施設内での物理セキュリティ強化と管理業務の効率化を両立するために、AIカメラの導入が進んでいます。
従来の人による監視だけでは、膨大な数のカメラ映像をすべて確認することは難しく、見落としなどのリスクが伴います。しかし、AIカメラによる高度な映像解析を活用すれば、共連れや不審な行動を自動検知し、インシデントの早期発見や省人化された監視体制の構築が可能になります。
本記事では、データセンターにAIカメラを導入する目的やメリット、主要な機能から、実際の活用事例、システム選定時に確認すべきポイントまで詳しく解説します。
データセンターのセキュリティにおいて、正規の認証を受けた人物の後に続いて非権限者が侵入する「共連れ(テールゲート)」や「なりすまし」は、重大なリスクとなります。入退室ログだけでは、同時に複数人が通過したことを見抜くのは困難です。
AIカメラを導入することで、ゲート付近の映像から人物の動きや通過人数をリアルタイムに画像解析し、共連れなどの不正な入室を検知して即座にセキュリティセンターへ警告を発することができます。これにより、悪意のある侵入者を物理的にブロックし、より強固なセキュリティ環境を構築するメリットがあります。
データセンター内には多数のサーバーラックが立ち並び、メンテナンスや運用作業のために多くの作業員が出入りします。広大なラックエリアにおいて、警備スタッフがすべての作業を監視し続けることは現実的ではありません。
AIカメラを活用すれば、作業権限のないケージ(ラック)周辺での不自然なうろつきや長時間滞留、不審な動作をAIが自動で検知します。通常の作業とは異なる動きをいち早く見つけ出して管理者に通知することで、悪意のある持ち出しや情報漏洩、内部不正といったリスクを未然に防ぐことができます。
データセンターは昼夜を問わず稼働し続けるため、夜間や休日も途切れることなく安全を確保する必要があります。しかし、24時間体制で十分な警備スタッフを配置し続けることは、コストや人材確保の観点で負担が大きくなります。
AIカメラは、人の目に代わってカメラ映像を常に解析し、異常を自動検知してアラート通知するため、少人数の警備体制であっても精度の高い24時間監視体制を構築できます。人間の目視確認に依存しない監視を可能にし、セキュリティ水準の維持と運用業務の省人化を両立できる点が大きなメリットです。
データセンターの主要な機能として、事前に登録された作業員や閲覧者の顔画像と照合して扉の解錠を行う「顔認証・入退室連携」システムがあります。
カードキーや暗証番号と異なり、顔認証はなりすましやカードの貸し借りを防止できます。さらに、顔認証による解錠と同時に映像解析を行い、単一認証で複数人が入室した際にアラートを発する共連れ検知機能を組み合わせることで、重要区画への不正アクセスを徹底的に排除できます。
サーバーラック内に保管されている重要な機器やストレージ媒体の盗難・持ち出しを防ぐために、AIの「物体検知・挙動解析」機能が活躍します。
AIがカメラの映像から人物の動きや対象物を認識し、サーバーラックから機器を引き出す動作や、許可されていない時間帯に物品を持ち歩くような不審な挙動を検出・通知します。物理的な情報の持ち出しをリアルタイムで監視し、内部不正に対する強力な抑止力として機能します。
データセンターの運営において大きなペイン(悩み)となっているのが、インシデント発生時の映像調査です。不審者や部外者が1つのカメラの画角から消えるたびに、セキュリティ担当者が何十台ものカメラ映像を1台ずつ手作業で切り替えて対象者を探さなければならず、膨大な時間をかけてインシデント調査やレポート作成を行っているのが実態です。
高度な映像解析機能を備えたAIカメラには、服装の色や人物の特徴を指定するだけで、広大な施設内に設置された「複数のカメラを横断して対象者を一繋ぎで追跡(トラッキング)」できる機能が備わっています。
この横断検索機能を活用することで、インシデント発生時の原因究明や、顧客・監査機関へ提出する詳細な報告書作成にかかる業務負担が大幅に削減されるメリットがあります。
ある大手データセンターでは、厳格なセキュリティを維持するためにICカードと生体認証を組み合わせていました。しかし、清掃員や機材搬入時の扉開放に合わせて部外者が侵入する「共連れ」への対策が課題となっていました。
そこで、エントランスや各セキュリティゲートにAIカメラを導入し、認証ログと映像の人物カウントを連携させるシステムを構築しました。これにより、1つの認証で2名以上が通過した瞬間にアラートが鳴る仕組みが実現し、共連れを未然に防ぎながら、物理セキュリティ水準を飛躍的に高めることができました。
多数の顧客データを預かるクラウド事業者では、内部不正によるデータ持ち出しのリスクを低減することが急務でした。広大なサーバー室での作業をすべて立ち会うのは難しく、事後検証に頼らざるを得ない状況でした。
AIカメラによる滞留検知・挙動解析を導入した結果、作業申請のないラック前での長時間滞留や、深夜帯の不自然な機器持ち出し動作を即座に検知して管理室へ通知できるようになりました。異常な動きをリアルタイムで把握できるようになったことで、内部不正の抑止効果が大きく向上しました。
複数の企業がサーバーラックを共用するコロケーション施設では、「誰がいつ入室し、どのラックで作業したか」という監査ログの提出が求められます。しかし、入退館ログと膨大な録画映像を突き合わせて確認する作業に多大な労力がかかっていました。
映像データと入退室管理システムを連動させるAIカメラシステムを導入したことで、特定のログを指定すれば、該当時刻の対象人物の映像を即座に抽出・確認できるようになりました。結果として、顧客や監査機関への報告書作成にかかる時間が大幅に短縮され、運用管理の効率化に成功しています。
データセンター内に設置するカメラが、サイバー攻撃の対象となって映像が流出してしまっては本末転倒です。そのため、導入するカメラ自体のセキュリティ性能を厳しくチェックする必要があります。
映像データそのものが外部のネットワークへ流出することを防ぐため、カメラ本体(エッジ)で一次解析を行ってテキストデータや検知結果のみを送信する製品や、通信経路がHTTPS/TLSなどで暗号化されている製品を選定することが重要です。
データセンターではすでに、電子錠やカードリーダー、フラッパーゲート、統合警備管理ソフトウェア(VMS)などが稼働しています。AIカメラを導入する際は、これらの既存システムとの親和性が求められます。
AIカメラが異常を検知した際のアラートを、既存の警備VMSの画面にポップアップ表示させたり、入退室管理データベースとシームレスにデータ連携(API連携)できるかを事前に確認しておくことが、運用のスムーズさに直結します。
データセンターにAIカメラを導入する際、リアルタイムの異常検知だけでなく、「インシデント発生時の事後検証や監査報告のしやすさ」も必須の選定基準として検討する必要があります。
トラブル発生時に、単一のカメラごとの映像しか振り返れないシステムでは、対象者が移動するたびにカメラを探し直すことになり、結局セキュリティ担当者の調査作業や報告書作成の負担は減りません。
施設全体を横断し、カメラを跨いで人物を検索・追跡できるシステムを選ぶことが、本当の意味での管理業務削減と、厳格なガバナンスの維持に繋がります。

高度な情報管理が求められるデータセンターにおいて、セキュリティインシデントが発生した際、素早く事実関係を調査して報告書をまとめる能力は不可欠です。しかし、施設内のカメラが連携していない場合、その調査には膨大な時間と労力がかかります。
そこで活用できるのが、高度なAI映像解析機能を備えたセキュリティシステム「AVIGILON(アビジロン)」です。複数のカメラを横断して人物の動線をシームレスに追跡できる機能を備えており、データセンターの厳格なセキュリティ管理と業務効率化を強力にサポートします。
受託エリア、複数のサーバー室、受変電設備、バックオフィスなど、多数のカメラが設置されたデータセンター内で、不審者の侵入や機器の紛失、共連れなどのトラブルが発生した際、何時間分もの録画映像をセキュリティ担当者がカメラごとに目視で確認・分析し続けるのには限界があります。
AVIGILONのアピアランス(外観)検索なら、「特定の服装の色」や「性別」などを指定するだけで、AIが膨大な録画データから該当する人物をスピーディーに抽出・特定できます。これにより、監査報告書の作成やインシデント調査にかかる負担を劇的に軽減できます。
一般的なAIカメラはカメラごとの単体分析にとどまるため、対象者が別のサーバー室や死角へ移動すると追跡が途切れてしまい、カメラを切り替えて分析し直す手間が生じます。
しかし、AVIGILONは施設全体に設置された複数のカメラをシステム全体で横断して連携・一斉分析できるため、エントランスからエレベーター、そして特定のラックエリアへと移動する対象者の足取りを、途切れのないタイムラインとしてスムーズに繋ぎ合わせて確認できます。結果として、報告書作成の手間を大幅に削減することが可能です。
AVIGILONは検索機能に加えて、「夜間・閉鎖エリアへの侵入検知」や「不審な長時間の滞留アラート」といった高度なAI機能を備えています。
これらの機能と複数カメラの横断検索を組み合わせることで、少人数の警備体制であってもデータセンター全体の物理セキュリティを強固に保つことができます。万が一のインシデント発生時も、すぐにどのカメラからでも対象の動線をスムーズに分析・把握でき、重要データの保護と管理スタッフの業務負担軽減を両立できるメリットがあります。
参照元:AVIGILON:Avigilon Unity Video
広大なデータセンター内でも対象者の動線を
スムーズに追跡できるAVIGILONの
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機密データや重要なITインフラを預かるデータセンターにおいて、物理セキュリティの強化と管理体制の効率化は常に重要な課題です。
AIカメラを導入することで、共連れ検知による不正侵入の防止や、ラックエリアでの不審な滞留・持ち出し行動の早期発見が可能になり、より強固な24時間監視体制を構築できます。特に、複数カメラを横断して対象者を追跡できる「映像検索・トラッキング機能」を備えたAIカメラは、事後調査や監査報告書作成にかかる時間を大幅に削減し、管理業務の負担軽減に大きく貢献します。
自社のセキュリティ基準を満たす暗号化通信や既存システムとのAPI連携などを考慮し、施設の規模と運用要件に適したAIカメラシステムを選定して、より安全なデータセンター運営を実現しましょう。
目的にあった強みを持つ
AIカメラ3選
AIカメラは、搭載されている機能によって得意分野が異なります。導入目的の中でも需要の高い「店舗分析」「防犯・犯罪検知」「不良品分別」に対して強みを持つAIカメラをご紹介します。
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